あどせんす!

2009年5月2日土曜日

ソーシャルメディアに接近する携帯ゲーム機

ソーシャルメディアに接近する携帯ゲーム機

 早ければ年内にも発売が見込まれる「プレイステーション・ポータブル(PSP)2」をはじめとする新型ゲーム機は、従来の「パッケージ型」から外部に開かれた「オープン型」へと変化を余儀なくされている。その圧力をもたらしているのは「ソーシャルメディア」の急成長だ。(新清士のゲームスクランブル)

 前回のコラム「発表カウントダウン『PSP2』 勝利のカギはオープン度」では、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)の携帯型ゲーム機「PSP」の後継となる「PSP2」の発表の見通しや注目ポイントについて解説した。

 そのPSP2に限らず、今後数年間に登場する携帯ゲーム機やソフトウエアの新機能は、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)に代表されるソーシャルメディアの機能を、現状のビジネスモデルを壊すことなくいかに取り込むかが成功の鍵になるだろう。その理由は、圧倒的な利用者人数の差にある。ゲーム機とソーシャルメディアは、利用者数でみればケタが違っている。

■ゲーム機を凌駕するソーシャルメディアの数々

 PSPは全世界で4000万台を超え、「ニンテンドーDS」は1億台を超えたと見られている。ところが、ソーシャルメディアは、SNSの米Facebookで3億アカウント、日本のミクシィで1600万アカウント。写真共有サイトの米Flickerは月間で 4000万ユニークユーザーがアクセスし、20億枚以上の写真が登録されている。日本の「pixiv(ピクシブ)」は80万人だ。

 動画サイトの「YouTube(ユーチューブ)」は、1日の動画再生回数が数億回に達し、数十万の新しい動画が毎日アップロードされている。とにかくケタが大きい。しかも、これらのサービスは、すべてこの5年以内に登場し、急成長したものだ。

 ソーシャルメディアは、ユーザーのパソコン上に情報をためておくのではなく、サービス提供企業のサーバー内にアップロードし、他のユーザーにも簡単に公開できる。大半のサービスは無料で、それが成長の土台となった。さらに、基本的なデータフォーマットをつくってしまえば、他のサービスとの相互乗り入れが簡単に実現する。これによりサービスの幅を大きく広げている。

 機能の充実に伴い、人と人とをつなぐソーシャルメディアはそのつながりを利用した新しい遊びを生み出している。ソーシャルメディア自体がエンターテインメント性を持つようになったのである。

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