2009年9月5日土曜日

おおかみかくし:繊細なキャラが紡ぐ 竜騎士07の伝奇物語

おおかみかくし:繊細なキャラが紡ぐ 竜騎士07の伝奇物語

PEACH-PIT、竜騎士07さんが参加したゲーム「おおかみかくし」
PEACH-PIT、竜騎士07さんが参加したゲーム「おおかみかくし」

 人気ノベルゲーム「ひぐらしのなく頃に」の竜騎士07さんと、「ローゼンメイデン」を生んだマンガユニット「PEACH-PIT」がコンビを組んだアドベンチャーノベル「おおかみかくし」がPSPに登場した。新興住宅地を舞台に新たな恐怖の幕が開く。

 ゲームの舞台は、昭和58年夏の新興住宅地・嫦娥町(じょうがまち)。河川が旧市街と新市街を分断し、謎に包まれた伝承や風習が多く残っている。 16歳の少年・九澄博士(くずみ・ひろし)は、父の都合で嫦娥町で暮らすことになる。取り立てて目立つ存在ではなかった博士だが、隣人の摘花五十鈴(つむ はな・いすず)らクラスメートたちは、なぜかいろいろと気にかけてくれる。そんな環境に戸惑いながらも、新生活を楽しむ博士だったが、クラス委員の櫛名田 眠(くしなだ・ねむる)から、「旧市街には近づかないように」と警告される。

 新生活に慣れるに連れ、博士は町への違和感を感じ始める。クラスメートが突然行方をくらましたのに、誰も気にとめないのだ。ある夜博士は、奇妙な 装束を着た集団にクラスメートが殺害される現場を目撃してしまう。しかし、事件のことは一切報じられず、「引っ越した」と告げられる。証拠を見つけ出そう とする博士は、眠の忠告を無視して旧市街へと入っていく……。

 コナミデジタルエンタテインメントの田崎津一ディレクターは、「ゲームでできる新しい形の作品を」と考え、PSPで文庫本のように読めるアドベン チャーノベルの制作を決めた。魅力的なキャラクター像と重厚な世界観をあわせ持ち、ゲームにも理解がある作家を、と考えて竜騎士07さんを原案・監督に起 用した。

 竜騎士07さんは、平穏な生活から突然恐怖のどん底に落ちていくさまをドラマチックに描き出している。プレーしていて思わず照れくさくなってしま うような甘いシチュエーションと、そこから広がる惨劇とのギャップ、そこに潜む謎が複雑に絡み合い、新書にして5、6冊以上という10のストーリーを収録 した。

 田崎さんは「読みやすさを追求」し、プレーヤーのスタイルに合わせてカスタマイズできるさまざまな機能を盛り込んだ。テキストを画面全体に表示す るか、画面下部に表示するか選べ、文字表示のスピードや既に読んだ文の文字の色を変えたり、読みやすい部分で改行させるなど細部まで配慮したという。

 さらに、物語を進める中で得た情報を確認できる「アクトペディア」を用意した。これまでに登場したキャラクターや地名、施設などの情報を辞典のように確認でき、ストーリーの分岐点がつかめる。ストーリーを読み進めていくうちに情報は随時更新され、謎解きに役立つ。

 「PEACH-PIT」がデザインしたキャラクターは、いずれも優しく美しいものばかり。快活で「暴走天使」の異名を取る五十鈴や、博士に冷たい視線を向けるミステリアスな少女・眠らキャラクターたちの繊細さと可愛らしさが、逆に悪夢と恐怖を際立たせる。

 音楽は、「ロマンシング サガ」「聖剣伝説」など数々のゲーム音楽を手がけた伊藤賢治さんが担当した。伊藤さんは、竜騎士07さんのシナリオを読み、感動した思いを込めた曲で、ゲームをドラマチックに盛り上げる。

 また、ゲームはフルボイスで、主人公の博士を「さよなら絶望先生」の小林ゆうさん、ヒロイン眠を「Yes!プリキュア5」の伊瀬茉莉也さん、五十鈴を「らき☆すた」の加藤英美里さんら人気声優が演じる。

 田崎さんは「10個のストーリーはすべて必要なもの。正解を探すゲームではないんです」と話す。恐怖と謎が交錯する中でつむがれる骨太のストーリーを味わおう。

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