発売前から「スーパーコンピュータ並みの性能」と言われていたPS3ですが、実際にスーパーコンピュータとして活用される動きが広がっています。
決してゲーム目的ではありません
連邦政府の発表によると、アメリカ空軍は今年になって合計2500台(3月に300台、11月に2200台)ものプレイステーション 3を軍事目的で調達しているそうです。
目的はもちろん、戦いに疲れた兵士たちを「週刊トロ・ステーション」で癒すため……ではなくて、各種軍事シミュレーション(ミサイルの弾道計算など)を行うスーパーコンピュータ開発のため。アメリカのニュースサイト「ZDNet」が12月14日に掲載した「Why the Air Force wants 2200 more PlayStations」 という記事によれば、現時点でスーパーコンピュータを開発するにはCellチップがもっとも効率的であり、なおかつPS3を使用することで、一般的な Cellチップ搭載サーバーでシステムを組んだ場合に比べて、およそ10分の1のコストで同等の性能を実現できるとみられているそうです。
現状、北米におけるPS3本体の販売価格は299ドル。すべて定価で調達したと仮定して、2500台だとおよそ75万ドル(=約6700万円)が 費やされた計算になりますが、つい先日「事業仕分け」で話題となった次世代スーパーコンピュータの開発予算がおよそ268億円(2010年度予算概算要 求)だったことを考えると、この数字がいかに「破格」であるかが分かります。「Folding@Home」をはじめ、PS3の高い演算性能には以前から注 目が集まっていましたが、あらためてその有用性が証明された形と言えそうです。
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