あどせんす!

2009年1月11日日曜日

「大人のための海外ゲームレポート」

欧米アジア3地域の“お宅”を訪問
欧米アジア3地域の“お宅”を訪問!!
日本とはここが違う!! 世界の「Home」事情
「PlayStation Home」

 昨年末、いよいよ「PlayStation Home(以下Home)」はワールドワイドでベータテストを開始した(日本のみ“サービス開始”という表現になっている)。プレイステーション 3本体およびPLAYSTATION Networkのアカウントを持っていれば、誰でも無料でクライアントをダウンロードして「Home」の世界を体験できるようになっている。

 「Home」は、日本ではすでにサービス開始という扱いになっているが、ワールドワイドではβテスト中の発展途上のタイトルであり、現時点ではアバターを操作して3Dの世界を歩き回るか、他のプレーヤーとチャットを楽しむか、簡単なミニゲームをプレイする程度の内容しか実装されていない。

 このため、書ける内容にも限りがあるわけだが、今の「Home」で最も興味深いのは、各リージョンごとに目に見える特色が出ている点だ。エリアごとのデザインや、売っているアイテム、行ける場所など細かい所から一目でわかるものまで、リージョンごとの独自のサービス実態が面白い。そこで新年一発目の話題は、世界のお宅(Home)拝見、ということで、米国、欧州、アジアの各リージョンの「Home」の様子をお伝えしよう。

■ 地域ごとに独自の発展が期待できる「Home」
 今回ご紹介する「Home」は、バーチャルワールドとアバターを主体とした“ノンゲーム”のコミュニケーションツールのひとつに挙げられるサービスだ。プレーヤーは仮想世界の住人として自らの分身となるアバターを作り、他のプレーヤーとコミュニケーションやインタラクションを楽しめる。

 「Home」の他のコミュニティサービスとの最大の違いは、プレイステーション・プラットフォームに参加しているサードパーティーが、メーカーあるいはゲームタイトル単位で「Home」の世界に独自の仮想世界を作り、そこにプレーヤーが実際に訪れることで、最新のゲームソフトの映像をみんなで観て楽しんだり、ゲームで対戦することができるという、Xbox Liveよりもさらに一歩踏み込んだコミュニティ機能にある。

 日本においては他地域に先行する形で2008年後半からクローズドβテストが開始され、数度にわたるクライアントの大幅なアップデートを経て、今年末にワールドワイドでのオープンベータに移行した。当初は使い勝手やパフォーマンスまわりが今ひとつ歯切れの悪いクライアントだったが、アップデートにより改善は着実に進んでいる。


アメリカ
■ 活気は世界一。最も進んだ世界はアメリカにあり
 世界最大規模の市場規模を誇る米国は、「Home」も最大規模だった。コンテンツアップデート、ユーザーログイン共に非常に活発的であり、ログインしてセントラルプラザ(日本版で言う所のホームスクエア)に接続すると、大勢のプレーヤーがチャットや各スペースの探索を楽しんでいる姿を見ることができる。

 まず初めに気付くのが、セントラルプラザのデザインが日本サービスとは大きく異なる点だ。雰囲気的には近代的な公園とショッピングプラザが合体したようなデザインで、日本サービスよりも狭く、起伏も少ないため歩きやすい印象を受けた。

 実際に散策してみてわかったことは、エリア構成自体は日本版と変わらず、内部構造も「ボウリングアレイ」(その名の通りボウリングやビリヤード、ミニゲームができる場所)のデザインが異なる程度で、基本的な仕様やサービスは他地域と変わらない。

 ちなみに、米国でのβテスト開始時に女性アバターに複数の男性アバターがダンスをしながら取り囲む行為が行なわれたこともあったようだが、その後のアップデートで自宅以外の場所でボイスチャットができなくなった。「Home」内ではSCE純正のコントローラに合体させるキーボードパッド「ワイヤレスキーパッド」を使って「Home」を利用するプロモーション映像が流されており、テキストチャットが“推奨”されている。


欧州
■ 「Home」の故郷欧州はコンテンツの出来が一味違う!?
 続いて欧州の「Home」を見てみよう。欧州サービスでは、米国版のような追加スペースはないものの、中心地である「ホームスクエア」(欧州サービスは日本サービスと同じ名称)のデザインは、欧州オリジナルになっている。欧州版はどこか米国の西海岸地域にも似た開放的かつノスタルジーな雰囲気が漂う、温かみのあるデザインが嬉しい。ユーザー数は、米国より少なく、日本より多いという、そこそこの人数で、言語は英語のみとなっている。

 欧州版最大の特長はオリジナリティとチューニングにあるだろう。「Home」自体がもともと英国で開発が進められてきたせいもあるためか、デザイン的にも使い勝手的にも一番こなれている。

 他の地域と比べて大幅に変わっていて目をひくのが「シアター」だ。日本を含む他の地域のシアターでは、ほとんどがプロモーションムービーを繰り返し再生しているだけだが、欧州サービスでは、Euro Gamerという現地のゲームメディアが制作している情報映像や、「レッドブル・エアレース・ワールドシリーズ」という飛行機競技を紹介するものなど、単なるトレイラーの垂れ流しとは一線を画するサービスを提供しており、これは他地域のユーザーからすると、非常にうらやましく感じるところだ。


アジア
■ 近くて遠い? アジアの盛り上がりはまだこれから
 最後にご紹介するのがアジアリージョンだ。アジアサービスは台湾が中心になっているようで、モールの決済も台湾ドルになっている。

 状況としては、他の地域と比べてまだまだこれからの段階で、ログインしてもほとんど人がいない。アジアではプレイステーション 3の普及そのものが過渡期にあるためだろう。

 各エリアの構成は日本の「Home」と全く同じで、前述の決済通貨の違い以外はプロモーション関連の映像が現地化されていたりする程度。また日本までの回線が細いのか、非常に動作が重く、率直なところ日本から遠征するメリットは感じられない。

 唯一、ボウリング場には人が集まりゲームを楽しんでいるが、ホームスクエアなどのスペースでおしゃべりを楽しんでいる人や、シアターで映像を観賞している人は少なく、誰も居ない場所もあり、全体的な寂しさは拭えない。コンテンツ関連もベーシックなものだけで、日本で提供中の追加要素等も一切ないため、それがまた寂しさを一層誘う結果になってしまっている。

詳しくはこちら・・・

0 件のコメント: